「波専用レジン」と「波専用レジンⅡ」波を作りやすいのはどっち?何が違うの?
そう思いますよね!こちらのページでは、2種類の違いと共に、皆様にとってどちらのレジンが適しているかを解説していきます。経験値や製作スピードにより、使いやすいレジンは人それぞれです。この投稿を読みながら、ご自身にあったレジンを見つけて頂けたら幸いです。

「波専用レジン」と「波専用レジンⅡ」何が違うの?
名前が非常に似ているこの2種類。一体何が違うのでしょうか?
それは、「粘度」と「硬化スピード」です。
この2つはレジン選びには欠かせないチェック項目であり、波作りにとても重要な観点です。
粘度
2種類の違いは、まず粘度です。
波作りに限らず、どんな作品でも、レジンの粘度が作品の完成度を左右するのはご存じでしょうか?
サラサラとした粘度の低いレジンを使うべき作品や、とろっとした粘度の高いレジンを使った方が綺麗に出来る作品もあります。今回注目している”波アート”は粘度の高いレジンが適しています。
その理由はこちらの記事にし際しておりますので、気になる方はチェックしてください。
”化学反応” と ”粘度” の関係
レジン初心者の方もいらっしゃると思うので、初めにエポキシレジンの”化学反応”と”粘度”の関係について簡単に説明します。
エポキシレジンは主剤と硬化剤を混ぜて使用するのですが、
2液を混ぜると化学反応を起こし、熱を発しながら少しずつ粘度(とろみ)をつけます。
最初はサラサラだったレジンが、とろとろ➡ドロドロ➡ネバネバ➡カチカチ というように固まっていきます。
(このことを下記、硬化という。)
硬化する時間は、レジンによって異なり
時間を置いても、なかなかとろみがつかない(硬化が遅い)レジンもあれば、すぐに粘度を付けゲル化し、流動性がなくなる(硬化が早い)レジンもあります。
波アートにおける 粘度の重要性
では、波作りにはどのようなレジンが適しているのでしょうか?
それは、「硬化時間が短いレジン」です。
硬化時間が短いという事は、早く粘度を付け、波をすぐに作れるということです。
私たちも、波崩れで長年苦労してきました。試行錯誤を繰り返し、レジンの粘度の必要性、適切な粘度具合、波が綺麗に作るためのタイミングなどを、ひたすら研究してきました。
お客様からも「波が崩れてしまうけど、何が原因ですか?」と何度も何度も何百回もお問い合わせをいただきました。「波が崩れてしまうのは何とかならないか…」というお声にお応えしたく、レジン会社さんと相談し開発したのが「波専用レジン」です。
その名の通り、波作りに特化したレジン。
レジンを開発するにあたり、重要視したのは 粘度と硬化時間の短縮でした。
2種類ございます。
「波専用レジン」と「波専用レジンⅡ」です。
どちらも硬化時間が短く、粘度が付きやすいレジンです。では、2種類の違いを細かく見ていきましょう
「波専用レジン」と「波専用レジンⅡ」の粘度比較
「波専用レジン」より「波専用レジンⅡ」の方が元々の粘度が高く、主剤と硬化剤を混ぜてから、とろみをつけるまでの時間が短いです。
よって、タイムパフォーマンスが良いのは「波専用レジンⅡ」と言えます。
では、「波専用レジン」が劣っているかというと、そうではありません。
「波専用レジンⅡ」の方が硬化スピードは速いですが、「波専用レジン」も硬化は速いタイプです。かつ、早すぎず適度な硬化スピードのお陰で、自分のペースで制作を行うことが出来ます。まったり焦らず作業をしたい方は、「波専用レジン」がいいでしょう。
スピーディーに効率よく作業したいという方でも、「波専用レジンⅡ」を使用するのは「波専用レジン」に慣れてからがおすすめです。
適度な粘度を見極めやすいのは「波専用レジン」だからです。
波を作るタイミング
2種の内、どちらを使ったとしても、波を作るタイミングは見計らわなければいけません。
ここで言う”タイミング”とは、レジンの粘度がどのくらいの時に、波作りをすればいいかという事です。もっと細かく言えば、どのくらいのとろみの時に、レジンをボードに流し、ヒートガンで風を当てるかです。
波を作るタイミング…難しいですよね。
「主剤と硬化剤を混ぜてからもう●●分経ってるし、そろそろかな~」なんて時間を目安にしてはダメですよ!レジンのとろみを目で見て、混ぜた時の感触を感じ、レジンの発熱を手で感じなければいければいけません。
想像してください。
主剤と硬化剤を混ぜ、、、少し経つと化学反応が起き始めました、、、紙コップを手で触るとレジンが温かくなってきあのを感じます。混ぜ棒でレジンをかき混ぜてみる、、、少しとろみが出てきている、、、もう一度紙コップを触ってみる。お風呂がぬるいくらいの温かさになってきた!これは十分に化学反応が進んできている証拠です!
このタイミングで次の工程に進みます。
次は、レジンを取り分けます、、、白波用のレジンを取り分け、海部分にも着色したければ、その分も取り分け、それぞれに色を付けていきます。
着色が終わったら、もう一度レジンの粘度を確認してみましょう。
まずは、白レジン。混ぜ棒で混ぜたら先ほどよりトロっとしてきたのではないでしょうか?次に海部分のレジン。こちらもトロっとしてきたのではないでしょうか。
注意:青色の着色剤はレジンの硬化を早める性質がありますので、ここからはテンポよく作業を進めていきましょう。(この時点でかなりトロッドロッとしてきたら、急いだほうがいいです!レジンが固まってきて、ボードの上にレジンを伸ばせなくなります!!)
海部分のレジンをボードに流し込みます。手などでレジンを押し広げられたら、次は白レジンです。
白レジンは、海部分のレジンより更に粘度が付いていた方がいいです!固めのはちみつ位、ネチッとしてるのがベストです。十分な粘度を確認してから、白レジンをボードに垂らしましょう。
ここで登場するのが、みなさんもご存じ「魔法の液体 Cell Add」ですね!
話が脱線してしまうので、ここでは「Cell Add」の説明は省かせていただきますが、気になる方はこちらの記事をご覧ください。
白レジンをボードに流し込めたら、ヒートガンの熱風を当てます。ボードの上のレジンがしっかりドロッとネバっとしているか、混ぜ棒などで触れてみて、粘度を確認してからヒートガンの風を当ててくださいね!
ここまでが、波を作るまでの粘度とタイミングのお話。この後は、波を作った後のお話です。
”硬化スピード” と ”流動”の関係
波作りで重要ポイントはもう一つ!
「波を作った後どうやって波を崩さないように保持するか」です。
「やった~~✨ヒートガンで風を当てて、綺麗な波やセル(シュワシュワとした模様)が出来た!」と思っても、時間が経つにつれて、白波の柄が崩れた経験はないですか?
その原因は、レジンの”流動性”が関係あります。
流動が止まるまでの時間
次に注目するのは、レジンが固まるまでの時間です。
波が崩れてしまう原因の一つは、レジンの”流動性”がかかわっています。
漢字のごとく、レジンは固まるまで流れたり動いたりします。そのせいで波用の白いレジンと海用のレジンが混ざっていき、模様がどんどん崩れていきます。
また、レジンが硬化する際、中心に引っ張られながら(収縮しながら)固まる性質があります。その際も、波を崩していくのです。
逆を言えば
「波を作った後、すぐにレジンの動きが止まれば波が崩れない!」
出来た波を崩さないためには
とにかく、流動を止めることです!レジンの動きをとめること!
どうやって!?って思いますよね。
過去には、作品の周りに保冷剤を敷き詰めて、箱を被せ、キンキンに冷やしたこともありました。でも結局、自分ではどうしようもできず、ただただ崩れていく波を見ながら何度ため息をついたか…その時に思ったんです。「波を作った後、すぐに固まって動きが止まってくれればいいのに!!」って。
流動をいち早く止めるためには、硬化スピードが速いに越したことはありません。早く硬化し早く動きが止まれば、波が崩れずにすみますもんね♪
「波専用レジン」と「波専用レジンⅡ」の硬化スピード比較
ゲルタイム(2液を混合した後、液体がゲル状に変化し流動性を失い、徐々に硬化していく状態になるまでにかかる時間)が
「波専用レジン」が1時間(室温25℃)
に対し
「波専用レジンⅡ」は25分(室温23℃)
「波専用レジンⅡ」の方が「波専用レジン」より、固まるのが早く波は崩れにくいです!

この結果を聞くと、またしても「波専用レジンⅡ」の方が優位に感じますね!でも思い出してください。スピードが速い分、製作スピードも必要になりますからね!経験が必要です。
波アートとは少し話がズレてしまいますが、「波専用レジン」の適度なとろみと硬化スピードのお陰で、レジンの流動を活かした作品(アゲートスライスや3Dフラワー)やシリコンモールドに流し込むような作品などが作りやすいです。ご参考までに。

結論
「波専用レジン」と「波専用レジンⅡ」どちらが自分に合っているのか。それは経験値やご自身の製作スピードから考えるといいでしょう。
初心者むけ「波専用レジン」
焦らず、自分のペースで作品作りをしたい方、また波アートの経験が浅い方には、「波専用レジン」がおすすめです。
また、波アートだけでなく、他の作品も色々作ってみたいという方は、こちらのレジンで作る事が出来ますので、作品の幅が広がるでしょう。
2液撹拌直後は、粘度も低いため2液のレジンを混ぜやすく、気泡も抜けやすいです。(元々粘度の高いレジンは、気泡が抜けにくいです。)

上級者向け「波専用レジンⅡ」
既に「波専用レジン」やその他のレジンで波を何度も作ったことがある方で、効率の良さを求める方には、断然「波専用レジンⅡ」がおすすめです。
粘度が高い分、2液を混ぜてから波作りまでの待ち時間が短く、かつ、撹拌後1時間もすれば動かなくなるので、作品を移動し、スペースを空けることが出来ます。

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